まちなみ伝承館

まちなみ伝承館は、奈良の町家らしい格子戸や土間、低い天井と梁が残り、暮らしの記憶を写せるスポットです。通り庭の抜けを広角で作り、標準〜中望遠で建具の取っ手、木の擦れ、障子越しの柔らかな光を拾うと情緒が立ち上がります。格子が落とす影の模様は時間帯で形が変わり、寄りで撮ると面白い被写体に。展示の道具や帳場まわりを前景に置けば、画面に物語が生まれるのも魅力。曇天は室内外の明暗差が穏やかで撮りやすく、雨の日は石畳の反射が効いて“しっとり古都”の空気感に。夕暮れの暖色の灯りや、冬の長い影もよく似合います。