高座結御子神社

名古屋市熱田区の高座結御子神社は、高蔵古墳群と森に囲まれた「高蔵の杜」に鎮座し、都会の真ん中とは思えない深い緑が魅力。大クスの幹や社殿の木目を望遠で拾えば歴史の厚みがにじみ、境内の高座稲荷社の朱い鳥居列は広角で奥行きを強調すると映える。春秋の柔らかな光は森の階調を豊かに見せ、雨上がりは苔と土のトーンがしっとり。太閤出世稲荷社や子どもの成長を願う祭礼もあり、家族連れの参拝風景を小さく入れると“育みの杜”というテーマが際立つ。夏は蝉しぐれと木漏れ日を玉ボケに、冬は落葉して見通しの良くなった社殿と古墳の稜線を組み合わせると、雰囲気ががらりと変わる。