小倉神社

小倉神社は、京都郊外の住宅地の中にありながら、境内だけふっと時間が緩む小さな社。鳥居の朱と木の社殿、玉砂利と植栽の緑がバランスよく、晴天でもコントラストがきつくなりすぎません。広角で参道の短い導線と周囲の街の気配を対比させ、標準で拝殿を正面から端正に、中望遠で狛犬や絵馬、鈴緒のディテールへ寄れば“暮らしに溶けた祈り”が写ります。夕方は家並み越しの空が色づき、逆光で紙垂が光る瞬間が狙い目。背景の電線は立ち位置を少し変えてうまく外したいところです。休日の昼間でも比較的落ち着いており、散歩がてら何度か通って光の向きや季節の変化を追いかけるのにも向いた神社です。