井波別院瑞泉寺

井波彫刻の町を象徴する井波別院瑞泉寺は、巨大な山門と堂内外の木彫が被写体の宝庫。朝は門前の石畳に影が伸び、彫りの起伏がいちばん立つ。曇天は木の階調が滑らかで、雨上がりは艶と反射が増して渋い。広角で山門のスケールを押さえ、標準で回廊の直線、望遠で欄間彫刻や獅子の表情、マクロで鑿跡や金具の擦れを拾うと“職人の時間”が写る。夕方は逆光で木彫の縁が光り、人物を小さく入れるとサイズ感も伝わる。周辺の工房の音まで想像できる一枚に。雪の日は白い余白が門の黒を引き立て、モノクロでも圧倒的に強い。手水の滴も忘れずに。