吉水神社（書院・重文）

吉野山の吉水神社は、書院（重文）から望む吉野の山並みと、障子越しの柔らかな光が主役。春の千本桜はもちろん、秋の紅葉、冬の霧と雪でも景色が一変します。室内は畳と柱の直線を整え、窓枠を額縁にして外の山肌を切り取ると絵になる。広角で書院全景、標準で襖絵や欄間、望遠で庭の苔や落ち葉、外景のレイヤーを圧縮。夕方は山影が深く、ブルーアワーは里の灯りが点になる。静音でゆっくり撮るほど“静けさ”が残る場所です。晴天より薄曇りが階調豊かで、白い障子が飛びにくい。人物を小さく縁側に入れるとスケールが伝わり、モノクロにすると線の美しさが際立ちます。