来宮神社の社叢

来宮神社の社叢は、常緑樹の濃い緑が光を落とし、踏み入れた瞬間に空気が変わる“森のセット”。広角で石段と幹の列を入れると奥行きが出て、しめ縄や葉の重なりを中望遠で切ると祈りの気配が写る。雨の日は葉が艶を増し、苔や樹皮の階調も豊かで撮影向き。木漏れ日が斑に入る時間は陰影がドラマになるので、暗部を潰さずハイライトを飛ばさない露出が鍵。緑一色になりやすい時は、石のグレーや朱の社殿を少しだけ入れて画面を締めると良い。暗所ではISOを上げすぎるより、手すりや柱を利用して体を固定すると解像が残る。広角は歪みで幹が傾きやすいので、真っすぐな樹幹を基準に構図を整えると気持ちいい。静かな時間帯が狙い目。