瑞泉寺の水仙

瑞泉寺の水仙は、谷戸の奥に佇む寺の斜面や石段沿いに、冬から早春にかけて白や黄色の花が咲き、岩肌や竹林、苔むした石垣とともに静かな季節の移ろいを見せてくれます。中望遠で群落を切り取れば、柔らかな光と陰が重なる奥行きのある画面に。逆光で花びらを透かしたカットと、曇天のしっとりしたトーンのカットを撮り分けると、谷戸ならではの表情豊かなシリーズになります。境内奥の庭園や竹林と組み合わせて撮れば、水仙だけでなく「山の寺」らしい瑞泉寺の雰囲気も画面に宿ります。花期の終盤には、咲き残りと新緑を主役にした控えめな構図も試してみると、静かな余韻を感じる一枚になります。