長谷寺の牡丹

長谷寺の牡丹は、本堂へ続く登廊の両脇や境内各所に咲き誇る大輪の花が名物で、山の斜面を背景にした立体的な構図が組みやすいのが魅力です。石段の途中から見下ろせば、朱塗りの柱と牡丹、遠くの山並みが一枚に収まり、望遠で圧縮すると絵巻物のような華やかさに。花の株元に置かれた和傘や番傘を前景に使えば、奈良らしい風情もプラスできます。朝の柔らかな光や、雨上がりの濡れた石畳と組み合わせると、寺の静けさをまとったしっとりした一枚に仕上がります。混雑が落ち着く閉門間際の時間帯は、人の流れも背景に溶け、三脚を使わなくても落ち着いた雰囲気のスナップが狙えます。