編笠山

八ヶ岳南端の独立峰で、円錐状の山体が編笠を伏せたように滑らかな弧を描く。標高2524mの頂上は360度遮るものなく、南アルプスから富士山、中央アルプス、諏訪湖まで一望できる大展望台。観音平登山口からの急登は苔むした原生林、シラビソ帯、ハイマツ帯と植生が変化し、被写体のバリエーションが豊富。稜線直下のガレ場では高山植物と岩稜シルエットを前景に雲海を狙うのが定番。山頂のケルンと夜明けのモルゲンロートを超広角で収めればドラマチックな一枚に。青年小屋に幕営すれば星景やブロッケン現象にも遭遇しやすい。晩秋はカラマツの黄葉が黄金の絨毯を敷き詰める。