
2026年上半期に値上がりした中古カメラTOP10 1位はNikon D5600の+24.1%【みんなのカメラ調べ】








みんなのカメラで2026年上半期に成立した中古カメラ本体の取引を、1〜3月と4〜6月に分けて比較しました。明確な価格変化が確認できた32製品のうち、28製品(約88%)が上昇。毎月取引のあった製品全体の価格指数も、1月の100.0から6月の103.1へ上がりました。値上がり率1位はNikon D5600の+24.1%です。
この記事のサマリー

上半期に値上がり幅が最大だったのはNikon D5600(+24.1%)。2016年発売の入門一眼レフが、3万円台から4万円台へ切り上がった。

発売年が古い区分ほど平均上昇率が高かった。2016年以前の製品は平均+7.1%、2024年以降の製品は平均+0.6%で、4つの年代区分すべてで順に並んだ。

後継機が出たあとの旧モデルも上昇した。GR IIIはGR IVの登場後も+10.9%で3位に入り、2014年発売のα6000は+10.0%で4位だった。

同じ2025年発売の新型でも、LUMIX TZ99は+8.1%と上昇し、COOLPIX P1100とPowerShot V1は下落した。フラッグシップ同士でも、Z9は上昇、α1は下落と方向が分かれた。
はじめに|順位ではなく「価格の動き」で見る

これまでの取引ランキングでは、「どの機種が多く売買されたか」を中心に見てきました。今回は取引件数ではなく、同じ製品の平均成約価格が上半期の前半から後半にどう変化したかを比較します。
みんなのカメラの2026年上半期データでは、明確な価格変化が確認された製品の多くが上昇していました。この記事では、値上がり率のランキングに加えて、発売年・価格帯・カメラ区分による違いも確認します。
本データについて
- データソース:みんなのカメラのフリマ取引データ
- データ期間:2026年1月1日〜2026年6月30日(6ヶ月間)
- 対象カテゴリ:カメラ本体(ミラーレス・一眼レフ・コンデジ)。交換レンズは含みません
- 対象状態:動作確認済み中古のみ。新品は含みません
- 変化率:1〜3月の平均取引価格に対する、4〜6月の平均取引価格の変化率
- 対象製品:1〜3月と4〜6月の双方で一定数の取引が成立し、価格の変化が明確に確認できた製品に限定しています
- 引用について:「みんなのカメラ調べ」と出典明記の上で引用可能
なお、本データはみんなのカメラ上のフリマ取引に基づくものであり、日本の中古カメラ相場全体を代表するものではありません。また、1〜3月はサービスの立ち上げ期にあたり取引数が少なく、上昇分には出品価格の水準差が含まれる可能性があります。みんなのカメラにおける取引傾向としてご覧ください。
【注目ポイント】価格の動きから見えた3つの傾向

注目1|明確な価格変化が出た32製品の約88%が上昇
1〜3月と4〜6月を比較して、価格変化が明確だった32製品のうち、28製品が上昇し、4製品が下落しました。上昇した割合は87.5%で、約88%です。
また月ごとの全体的な動きを確認するため、1月から6月まで毎月取引が成立した製品を固定し、各製品の1月平均を100とした価格指数を算出しました。
月 | 2026年1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 |
|---|---|---|---|---|---|---|
価格指数 | 100.0 | 99.0 | 101.2 | 102.6 | 101.8 | 103.1 |
価格指数は2月に99.0まで下がったあと、4月に102.6へ上昇しました。5月には101.8へ下がったものの、6月は103.1となっています。一方向に上がり続けたわけではありませんが、1月と6月を比べると、対象製品全体の平均水準は3.1%高くなりました。みんなのカメラ内では、月ごとの変動を伴いながら緩やかに価格が上昇した半年だったといえます。
注目2|古い機種ほど、値上がり幅が大きい
今回の集計対象の製品を、発売年で4つの区分に分けて平均変化率を比べました。
発売年 | 平均変化率 |
|---|---|
2016年以前 | +7.1% |
2017〜2020年 | +4.0% |
2021〜2023年 | +2.8% |
2024年以降 | +0.6% |
発売年別の4区分では、発売年が古い区分ほど平均上昇率が高くなりました。TOP10でも、2016年発売のD5600が1位、2014年発売のα6000が4位に入っています。
ただし、古い年代の区分ほど該当する製品数は少なく、値上がり率の高い特定製品の影響を受けやすくなります。「古い製品ほど必ず値上がりする」という意味ではありません。
価格帯別でも、1〜3月の平均取引価格が5万円未満だった製品は平均+14.2%、20万円以上だった製品は平均+0.9%となりました。
価格帯(1〜3月の平均取引価格) | 平均変化率 |
|---|---|
5万円未満 | +14.2% |
5万円以上10万円未満 | +3.4% |
10万円以上20万円未満 | +2.5% |
20万円以上 | +0.9% |
5万円未満の区分は該当する製品が少なく、古い製品と低価格の製品には重なりもあります。発売年別と価格帯別の結果は、それぞれ独立した値上がり要因を示すものではなく、集計対象の製品を区分したときに見られた傾向です。
注目3|同じ新型・フラッグシップでも、方向は分かれた
上半期に値下がりが確認できたのは、次の4製品だけでした。
製品名 | ブランド | 発売年 | 1〜3月平均 | 4〜6月平均 | 変化率 |
|---|---|---|---|---|---|
α1 ILCE-1 ボディ | SONY | 2021年 | 433,985円 | 398,376円 | -8.2% |
COOLPIX P1100 | Nikon | 2025年 | 114,430円 | 107,195円 | -6.3% |
PowerShot V1 | Canon | 2025年 | 105,756円 | 101,330円 | -4.2% |
α7R V ILCE-7RM5 ボディ | SONY | 2022年 | 333,137円 | 321,391円 | -3.5% |
下落した4製品のうち、COOLPIX P1100とPowerShot V1は2025年発売です。一方、同じ2025年発売のLUMIX TZ99は+8.1%でTOP10に入っており、新しい製品が一律に下落したわけではありません。
上位機でも動きは分かれています。SONY α1は-8.2%でしたが、Nikon Z9は+7.8%でTOP10入りしました。発売年や製品区分が近くても、価格が同じ方向へ動くとは限りません。
値上がりした中古カメラ TOP10【2026年上半期】

TOP10はNikon・SONY・Canonが各2機、RICOH・OM SYSTEM・Panasonic・FUJIFILMが各1機で、計7ブランドに分かれました。カメラ区分ではミラーレス6機、コンデジ3機、一眼レフ1機です。1〜3月の平均取引価格も、D5600の34,188円からZ9の413,200円まで広く、特定のブランドや価格帯だけで構成されたランキングではありません。
【1位】Nikon D5600 ボディ +24.1%
TOP10で唯一の一眼レフが1位でした。APS-Cセンサーを積んだ入門クラスの機種で、3万円台から4万円台へと水準が切り上がっています。ただしもともとの価格が低いぶん変化率は大きく出やすい条件です。
【2位】SONY α7 IV ILCE-7M4 ボディ +11.9%
18万円台から21万円台へ、2万円以上の上昇です。TOP10のなかでも特に取引が多めで、変化がはっきり読み取れる一台でした。フルサイズの標準機として長く選ばれてきた機種が、上半期に20万円の節目を越えた形になります。
2025年12月には後継機のα7 Vが登場しています。新品の市場想定価格が42万円前後からと高めなこともあり、価格差の大きい旧モデルとして、この機種の中古に需要が向かいやすい状況が続いているとみられます。
【3位】RICOH GR III(GR3) ブラック +10.9%
APS-Cセンサーと28mm相当の単焦点レンズを収めたスナップ機です。2019年発売の機種が、上半期に17万円台から18万円台後半まで上がりました。後継のGR IVが登場したあとも、旧モデルの価格が下がっていないことになります。
【4位】SONY α6000 ILCE-6000 ボディ シルバー +10.0%
TOP10で最も古い2014年発売の機種です。APS-Cのミラーレスとして広く普及した一台で、4万円前後という手に取りやすい価格帯を保ったまま上昇しました。発売から10年以上経った機種が値上がりしている点は、今回のデータでも目を引きます。
【5位】Canon EOS R6 ボディ +9.8%
14万円台から15万円台半ばへ上がりました。後継のEOS R6 Mark IIがすでに出ている初代機ですが、上半期は価格が下がる動きになっていません。フルサイズのミラーレスを予算を抑えて選ぶときの選択肢として、需要が続いているとみられます。
【6位】Canon EOS R50 ボディ ホワイト +8.9%
APS-Cの入門ミラーレスで、7万円台前半から8万円手前まで上昇しました。TOP10に入った2023年発売の3機のひとつです。ホワイトのボディカラーで、この機種は上半期を通して取引が続いていました。
【7位】OM SYSTEM Tough TG-7 ブラック +8.6%
水中や悪天候でも使える防水仕様のコンデジです。4万円台後半から5万円台へ乗りました。上半期の後半は屋外での撮影機会が増える時期にあたり、この種の機種にとっては需要が動きやすいタイミングでもあります。
【8位】Panasonic LUMIX TZ99(DC-TZ99) ホワイト +8.1%
TOP10で唯一の2025年発売機です。広角から望遠までを1台でまかなえる高倍率ズーム機で、6万円前後の水準を保ったまま上昇しました。新しい機種の値上がり幅が小さかった今回のなかでは、例外的な位置にいます。
【9位】FUJIFILM X-S20 ボディ +7.9%
APS-Cのミラーレスで、15万円台から16万円台半ばまで上がりました。静止画と動画の両方を1台でこなす構成の機種です。TOP10のFUJIFILM機はこの1機でした
https://www.minnacamera.com/products/c1680
【10位】Nikon Z9 ボディ +7.8%
TOP10で最も高価な機種です。41万円台から44万円台へ、金額にすると3万円以上の上昇でした。同じフラッグシップでも、値下がり側の1位だったα1とは逆の動きになっています。
TOP10一覧
順位 | 製品名 | ブランド | 区分 | 発売年 | 1〜3月平均 | 4〜6月平均 | 変化率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | D5600 ボディ | Nikon | 一眼レフ | 2016年 | 34,188円 | 42,442円 | +24.1% |
2 | α7 IV ILCE-7M4 ボディ | SONY | ミラーレス | 2021年 | 188,140円 | 210,541円 | +11.9% |
3 | GR III(GR3) ブラック | RICOH | コンデジ | 2019年 | 170,953円 | 189,607円 | +10.9% |
4 | α6000 ILCE-6000 ボディ シルバー | SONY | ミラーレス | 2014年 | 40,176円 | 44,175円 | +10.0% |
5 | EOS R6 ボディ | Canon | ミラーレス | 2020年 | 140,906円 | 154,666円 | +9.8% |
6 | EOS R50 ボディ ホワイト | Canon | ミラーレス | 2023年 | 73,255円 | 79,778円 | +8.9% |
7 | Tough TG-7 ブラック | OM SYSTEM | コンデジ | 2023年 | 47,319円 | 51,395円 | +8.6% |
8 | LUMIX TZ99(DC-TZ99) ホワイト | Panasonic | コンデジ | 2025年 | 60,391円 | 65,304円 | +8.1% |
9 | X-S20 ボディ | FUJIFILM | ミラーレス | 2023年 | 153,403円 | 165,540円 | +7.9% |
10 | Z9 ボディ | Nikon | ミラーレス | 2021年 | 413,200円 | 445,438円 | +7.8% |
11位以下にはα6400(+7.1%)、Z50(+7.1%)が続きます。TOP10の変化率は+7.8%から+24.1%まで、中央値は+9.3%でした。
今回のデータの背景と、下半期に向けた注目点
値上がりした機種の顔ぶれには、共通点があります。1位のD5600、3位のGR III、4位のα6000、5位のEOS R6は、いずれも生産や販売がすでに終わっているか、後継機が出たあとの旧モデルです。新品で買えなくなると、その機種を使いたい人は中古を探すしかなく、価格は下支えされやすくなります。これが今回の結果を説明するひとつの読みです。ただ、同じ2025年発売でもLUMIX TZ99は上がり、COOLPIX P1100とPowerShot V1は下がりました。供給の事情だけで、すべての動きを説明できるわけではなさそうです。
下半期に向けては、機種ごとに分かれたこの向きが続くかどうかが見どころです。上半期に値上がりした旧モデルは、後継機がさらに普及したときに向きを変えるのか、それとも上がり続けるのか。年間の集計であらためて確かめたいところです。
本記事の主なデータポイント(引用用)

記事・メディア掲載時には、「みんなのカメラ調べ」と明記の上で引用いただけます。
注目ポイント | データ |
|---|---|
値上がり率1位 | Nikon D5600(34,188円→42,442円・+24.1%) |
上昇と下落の比率 | 明確な価格変化が確認できた32製品のうち、値上がり28・値下がり4(上昇が87.5%) |
価格指数の推移 | 毎月取引が成立した製品全体で、1月100.0→6月103.1(1月比3.1%上昇) |
発売年別の平均変化率 | 2016年以前+7.1% / 2017〜2020年+4.0% / 2021〜2023年+2.8% / 2024年以降+0.6% |
価格帯別の平均変化率 | 5万円未満+14.2% / 5〜10万円+3.4% / 10〜20万円+2.5% / 20万円以上+0.9% |
TOP10の構成 | ミラーレス6機・コンデジ3機・一眼レフ1機/ブランドは7社に分散 |
TOP10の価格帯 | 34,188円(D5600)〜413,200円(Z9)・約12倍の開き |
集計ごとの対象 | 発売年・価格帯別は集計対象の全製品/明確な上昇・下落が確認されたのは32製品/月別価格指数は毎月取引があった製品 |
編集部コメント:値付けの前に、機種ごとの直近相場を確かめたい
今回の集計でいちばんはっきりしたのは、中古カメラの価格は機種ごとに別々の動きをする、ということです。同じ2025年発売でも上がった機種と下がった機種があり、同じフラッグシップでも方向が分かれました。「新しいか古いか」「上位機か入門機か」といった大づかみな見方だけでは、いまの取引価格は読めません。
売る側にとっては、手放す前にその機種の直近の取引価格を確かめる価値が増しています。購入時の価格や数カ月前の記憶を基準に値付けすると、いまの相場より安く手放してしまうかもしれません。買う側にとっても、待てば安くなるとは限らない機種があることを、上半期のデータは示しています。下半期も同じ切り口で、機種ごとの価格の動きを追いかけます。
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