聖徳寺（庭園）

聖徳寺（庭園）(長野)の枯山水庭園は、聖徳太子ゆかりの寺にふさわしく、巨石を三尊に見立てた迫力ある石組が印象的で、白砂の波紋と苔、背景の里山が凛とした空気をつくります。晴天には石の陰影がくっきりと浮かび上がり、曇天の日は柔らかな階調で静寂さが強調されます。本堂前から庭を正面に据えた対称構図と、斜めから石の量感を強調する構図を撮り分けると、この庭の表情がぐっと豊かに伝わります。腰を落として低い目線でもう一枚押さえると、石と苔の関係性まで立体的に描写できます。モノクロ仕上げにもよく馴染むので、色をそぎ落として形と光だけに集中した作品づくりにも挑戦したい庭園です。