御薬園

会津若松城下に残る大名庭園「御薬園」は、池泉回遊式の心字の池と薬草区画が四季折々に彩りを添える歴史ロケーション。新緑に映える御茶屋御殿、秋に水面へ映り込む紅葉、冬の雪吊りと、藩主の保養地だった風情を今日まで伝える。朝露が残る時間帯は水面反射が柔らかく、円形の石橋と亀島が作り出す幾何学バランスが望遠レンズで際立つ。園内には約400種の薬草が植えられ、接写で葉脈や花弁を抜くマクロ撮影も楽しめる。春の桜、睡蓮、初夏の菖蒲も見頃で、年間通してテーマが尽きない。藩主が愛した薬湯の歴史パネルもフォトストーリーの導入に好適。