飯盛山

飯盛山(愛知)は豊田市と設楽町の境に位置する標高七百メートル級の里山で、山頂からは三河高原の起伏と茶畑、ダム湖や集落を一望できます。登山道はヒノキ林から雑木林へと変わり、春は山桜と新緑、夏は濃い緑と入道雲、秋は紅葉と棚田の黄金色が被写体です。コンパクトな山ながら、尾根上には小さな岩場や展望地が点在し、前景に木や岩を配置して奥行きを出しやすいのも魅力。夕暮れには西日に照らされた山肌と、谷底の集落の灯りが温かなコントラストを生みます。広角で空と山並みを大きく入れる構図も、望遠でダム湖や道のうねりを切り取る構図も楽しめる、三河らしい撮影向きの一座です。