荒川三山

荒川三山は前岳・中岳・悪沢岳が連なる南アルプスの大きな山塊で、長野側からは赤石岳や聖岳方面への縦走と組み合わせて、稜線越しにその量感をじっくり味わえる存在。朝焼けに染まる悪沢岳の赤い岩肌や、中岳の広いカールに残る雪渓は望遠で切り取りたくなる被写体だ。長野側の稜線上からは伊那谷や中央アルプスも重なり、雲海が出れば幾重ものレイヤーが浮かぶ。広角でテント場や岩稜を前景に入れ、三座を一望する構図を押さえておくと、縦走の物語が一枚に凝縮される。晴天続きの縦走では朝焼け・日中・夕暮れ・星空と何度も構図を変えて遊べるので、バッテリーとストレージには余裕を持って臨みたい。