岩古谷山

岩古谷山は、奥三河にそびえる鋭い岩稜の山で、ギザギザした稜線と足元の集落や段々畑との対比が絵になる撮影地。登山道には露岩やナイフリッジ状の箇所があり、前景に入れると迫力が増す。春は山桜や新緑が岩場を柔らかく包み、初夏はガスが稜線を越える一瞬にドラマが生まれる。夏は入道雲と山肌の影で立体感が強まり、秋は紅葉が谷を埋めて黒い岩を引き立てる。冬は薄雪や霧氷でモノトーンの造形が際立つ。安全に余裕のある場所から、広角で岩稜と空を大胆に捉え、望遠で谷のレイヤーを圧縮すると、奥三河のワイルドさがストレートに伝わる一枚になる。