鋸山・栖吉登山口

栖吉登山口から入る鋸山は、雑木林と露岩の尾根が交互に現れ、所々で長岡の町並みと丘陵の重なりが開ける。春は山桜と新緑、梅雨は霧の帯、夏は入道雲、秋は紅葉と稲穂、冬は薄雪と霧氷が主役。木段や石碑を導線に広角で奥行きを出し、望遠では街と山のレイヤーを圧縮。朝は谷から靄が上がり、夕刻は斜光が稜線を縁取る。雨上がりは苔が冴え、質感描写が楽しい。薄曇りは色が転ばず階調が整い、PLで葉の照り返しを抑えると深い緑が締まる。冬の晴天は空気が澄み、夜景と星の軌跡も相性が良い。小雨の森はしっとりと音が静まり、微細な滴が玉ボケになる。