大井池

大井池は、里山に抱かれたため池で、周囲をぐるりと囲む雑木林と小さな社、桟橋が素朴な風景を作ります。春は新緑や桜、夏は深い緑と入道雲、秋は紅葉と落ち葉、冬は薄氷と霜と、季節ごとに主役が入れ替わります。無風の朝は水面の映り込みが美しく、夕方は逆光で釣り人や鳥をシルエットにすれば、暮らしに寄り添う水辺の静けさが写真に宿ります。あえて電柱や住宅も画面に残すと、今の里山らしいリアルな一枚になり、スナップと風景の中間のような作品が狙えます。周囲の農道も含めてポイントが多く、少し歩くだけでアングルがどんどん変わるので、一枚撮って帰るより“歩きながら撮る”スタイルがよく似合う池です。