横浜郵船ビル

横浜郵船ビルは、クラシカルな石造ビルと港町の空気が同居するランドマークで、海側の歩道から広角で見上げると縦のラインが気持ちよく伸びます。窓に映る空や船を中望遠で抜き、入口の丸柱や真鍮のプレートに寄れば、質感重視のカットも。夜はライトアップと交差点の光跡を長秒で絡め、広角一枚で“港・ビル・車の流れ”をまとめたい建物です。周囲の街路樹や道路標識をフレームの端に残すと、歴史建築と現代の生活の対比が生まれます。曇りや雨の日は石の階調がしっとり整い、窓明かりが柔らかく滲む夜景も美しい時間帯。港散歩の途中で、時間帯を変えて何度かシャッターを切りたくなるビルです。