旧高取邸

旧高取邸は、石炭王の邸宅らしい重厚な座敷と庭園が魅力で、広い畳の間と豪華な欄間彫刻が圧巻です。広角で座敷の奥行きを強調し、障子越しの庭を前景に取り込めば、“和のパースペクティブ”が気持ちよく決まります。庭側からは、縁側と座敷を額縁構図で撮ると生活の気配が漂うカットに。照明が点る時間帯は、磨き込まれた床に光が映り込み、露出を少し抑えるだけで映画のような一枚になります。和装ポートレートにも相性抜群で、背景の情報量が多いのでレンズはやや長めを選ぶと主役が引き立ちます。庭石や灯籠、池面への映り込みも前景として使えば、邸宅のスケール感と季節感を同時に表現できます。