縣神社

京都の街なかで撮れる“引き算の古社”。鳥居〜社殿の距離が短いぶん、35mm前後で導線を真っすぐ整理すると端正に決まる。50〜85mmでは提灯、絵馬、注連縄の繊維、狛犬の擦れを寄って質感勝負。ローアングルで鳥居を大きく入れれば空が広く写り、対称構図はF8前後でシャープに。春は若葉、秋は黄葉で自然の額縁。雨上がりは石畳の反射が効き、手水の水滴はマクロ感覚で狙い目。夕景〜ブルーアワーは灯りと空色で情緒が跳ね、長秒で人を流すと静けさだけ残せる。モノクロも石と木の階調が強い。境内は影が深いので、白飛びを避けて後でシャドーを戻すと雰囲気が崩れない。