能満寺（山口県長門市）

能満寺（山口県長門市）は、日本海側の光を受ける静かな里寺で、本堂と山門の先に広がる空と丘陵の重なりが気持ちいい構図を生みます。春は菜の花や新緑、夏は濃い緑と青空、秋は黄金色の田んぼと紅葉、冬は枯れ色と澄んだ空気がそれぞれトーンを変えます。24〜35mmで門前から周囲の田園を入れれば旅情豊かに、70〜135mmで瓦や木目、仏具の金属光を寄りで撮ると“時間の厚み”が出ます。夕方の斜光で柱の影が伸びる瞬間を少しアンダーで切り取れば、長門らしい静かな一枚に。霧が出た朝は丘陵が層になり、空気そのものが被写体になります。