東光山花山院菩提寺（花山院）

山あいに開けた境内は眺めと静けさが両立し、石段と木立の縦線で写真が整う。広角で伽藍と周囲の奥行きを入れ、望遠で彫刻や瓦の重なり、扁額の文字を部分抽出すると“時間の層”が写る。曇天は階調が豊かで木肌が美しく、雨上がりは苔と濡れ石が締まって渋い。秋は紅葉が額縁になり、冬の澄んだ空気は輪郭がキリッと。人物を点景に入れるとスケールも伝わる。