医王山油山寺

医王山油山寺は、山の斜面に伽藍が点在する森の寺で、長い石段や吊り橋、木立がつくる奥行き感が魅力です。春は新緑が谷を満たし、夏は木漏れ日と苔がしっとり、秋は紅葉と落ち葉が石段を染め、冬は澄んだ空気の中で木組みの陰影が際立ちます。広角で参道全体の高低差とスケールを見せ、中望遠で本堂や三重塔まわりの彫刻や仏具を丁寧に。薄曇りや小雨の日は森の階調がよく出るので、少しアンダー寄りに露出を置くと“山の静けさ”が濃く写ります。足元は滑りやすいので、安全を確保しつつローアングルで石段のリズムを強調しましょう。参道の霧も狙い目です。