興正寺（尾張高野）

名古屋・八事の興正寺は、木造五重塔と参道の石段が圧倒的な主役。広角で塔を見上げて空を大きく、階段の収束を合わせるとスケールが一発で出る。標準で山門や本堂の直線、望遠で瓦の反復、金具、提灯文字を寄って密度を追加。春は桜、初夏は青もみじ、秋は紅葉が塔の朱に映え、雨上がりは石畳の反射が映画的。夕方〜ブルーアワーは灯りが玉ボケになり、参拝者を1/10秒で薄く流すと“街の寺”の時間が写る。塔の赤は飽和しやすいので少しアンダーが安全。縁日や行事の日は露店や鳩を点景に入れると賑わいも残る。モノクロも◎、おすすめ。