杉薬師双林寺文化財収蔵庫

杉薬師双林寺文化財収蔵庫は、“祈りの場”というより“守り伝える場”を写すユニークな被写体。外観は線と面が主役で、壁の素材感や継ぎ目、重い扉や金具の陰影が絵になる。斜光の時間帯はエッジが立ち、建築写真のように引き締まる。周囲の緑や参道、石碑を前景に少しだけ入れると無機質さが和らぎ、季節の色も乗る。標準で面構成を整え、中望遠で角やディテールを切り取り、最後にローアングルで空を入れるとスケール感が出る。曇りは白飛びしにくく、モノクロ表現にも相性が良い。雨の日は濡れた石が黒を作り、質感がさらに際立つ。人物を小さく入れるとサイズ比較にもなる。