宝台院

落ち着いた境内と門前の石畳が絵になる宝台院は、光の柔らかい朝夕が狙い目。薄曇りは木陰の階調が揃い、雨上がりは濡れ瓦と石が黒く締まって渋いトーンになります。24mmで山門から本堂へ導線を作り、50mmで余白、85mmで格子や金具の鈍い光、苔の粒を寄って密度を。木漏れ日の斑はハイライトを守って影を残すと雰囲気が壊れません。秋は落ち葉が自然な前景になり、冬は輪郭がシャープ。青い時間は外灯が点景になってしっとり、参拝者は1/2秒で流して静けさを残すと都会的にまとまります。最後に手水の水滴で締めたい。特に朝。