法養寺薬師堂(目薬師）

目の薬師として親しまれる法養寺薬師堂は、絵馬や奉納札など“願いが見える小さな被写体”が豊富。春は新緑が堂を柔らかく包み、梅雨は濡れた木部と石が黒く締まって渋い。秋は落ち葉で線が整理され、冬は澄んだ光で刻字が読みやすい。広角で参道とお堂を端正に、標準〜中望遠で薬師像周りの飾りや賽銭箱、提灯の文字を圧縮して密度を上げるのがコツ。マクロで絵馬の筆跡や鈴緒の繊維、水滴を拾うと“祈りの温度”が写ります。夕方の斜光は彫りの影が立ち、人物を小さく入れると参拝の距離感も伝わります。境内の小さな石仏や花も一枚添えると、シリーズがきれいに締まります。