海住山寺

山の斜面に伽藍が点在し、国宝の五重塔が空へ抜ける海住山寺。春は若葉、秋は紅葉が塔の輪郭を縁取り、冬は澄んだ空で屋根の線が冴える。広角で石段と塔を一気に入れて奥行きを作り、望遠で軒の反りや相輪を切り取ると造形が際立つ。高台から見下ろす里の景色を背景に入れると旅感が増す。朝は霧が出ると塔が層になり幻想的。雨上がりは苔と濡れた石が締まり、PLで葉の反射を抑えると色が深まる。夕方は逆光で塔の輪郭が光り、ブルーアワーは空のグラデが最高。見上げは縦、引きは横で撮り分けたい。鐘楼や石仏も寄って撮れる。眺望は夕方が良い。