最御崎寺（東寺）

太平洋の荒波が吠える室戸岬の先端に立つ札所で、寺景と海の気配を同時に写せる。黒い岩肌、強風、白い波が背景になり、夏は抜けの良い青、冬は雲と波でドラマが増す。広角で山門から空へ伸びる線と岬のスケールを強調し、望遠で御厨人窟（みくろど）周辺の岩、注連縄、灯籠の質感を圧縮すると迫力。NDで波を流せば“修行の時間”が伸び、夕景〜ブルーアワーは輪郭が締まって渋い一枚に。近くの灯台や海岸線を点景に入れると旅の文脈も出る。風で枝葉が揺れる日は1/30秒前後で少し流すと岬らしさが増し、夜は星と山門の長秒も狙える。