最上稲荷

巨大な朱の鳥居と回廊が連なる“色で勝つ”最上稲荷。初詣や縁日など人の熱がある日も、雨上がりの静かな日も絵になる。晴天は彩度が暴れやすいので露出を少し抑え、曇天で朱をしっとり締めたい。広角で鳥居の反復と奥行き、標準で提灯や護符の密度、望遠で狐像の表情や彫刻の影を拾うと情報量が増す。朱が多い日はWBを少し寒色寄りにすると締まる。夜は灯りを手持ちスローでにじませ、参拝者の動きを薄く残すと“信仰の熱”が写る。初夏の青もみじ、冬の澄んだ空気も相性◎。参道の曲がりで立ち止まり、鳥居が重なる角度を探すと一気に“千のリズム”になる。