伊豆山神社

熱海の坂の上に鎮座し、海へ落ちるような参道と朱の社殿が“縦の奥行き”を作る神社。朝は空気が澄んで相模湾の青がきれいに出やすく、夕方は逆光で鳥居と木立の輪郭が締まります。広角で石段の反復を強調し、標準で社殿の軸線を整え、望遠で金具の擦れや彫り、濡れた木肌を圧縮すると渋い。雨上がりは石段が黒く締まり、手水の水滴が前景のアクセントに。ブルーアワーは街明かりが背景整理に効き、人物を小さく入れると高低差とスケールが一発で伝わります。夏は濃い影で朱が映え、秋冬は澄んだ光で屋根の層がシャープ。広角は歪みが出やすいので少し下がって垂直を意識し、モノクロでも石段の階調が美しく残ります。