稲庭城

稲庭城は、山の稜線に残る曲輪や土塁の起伏と、眼下の里・田畑の広がりを同時に狙える城跡。登城道のカーブを広角でリード線にすると“攻めにくさ”が伝わり、堀切の段差も陰影で立ちます。望遠で稜線を圧縮すれば抽象的で強い画になり、遠景の山並みを重ねるとレイヤー感も増加。夕方の斜光は段差を浮かび上がらせ、春の芽吹きは柔らかく、秋は紅葉が差し色に。冬は雪で形が整理され、空気が澄んで遠景もシャープ。風の強い日は雲の動きまで主役にして、空の比率を増やすと映えます。人物を点景に入れるとスケールも一発です。早朝の薄霞は遠景を柔らかくし、奥行きを稼げます。