野山獄・岩倉獄跡

萩の城下町に残る長州藩の牢獄跡。道を挟んで野山獄（士分の上牢）と岩倉獄（庶民の下牢）が向かい合い、吉田松陰や高杉晋作ら維新の志士が過ごした時間を想像できます。十一烈士の碑、金子重輔の絶命の詩碑など碑文も多く、50mm前後で文字を丁寧に拾うのも楽しい。梅雨の濡れた石、秋の落ち葉、朝の斜光が苔や石垣の凹凸を美しく浮かせます。静けさを壊さないよう、足音まで写すつもりで。常念寺筋の静かな通りに面していて、ローアングルで道の奥行きと塀の影を入れると“収容の境界”が写ります。冬は空気が澄み、碑の陰影がくっきり。