冨田一里塚

美濃路沿いに東塚・西塚がそろって残り、両側のエノキが作る“門”のような構図が最高に撮りやすい一里塚。まずは正面からシンメトリーで押さえ、次に斜め位置で道の消失点を作ると旅情が一気に増します。新緑は爽やか、夏は濃い影が締まり、秋の黄葉や落ち葉は足元まで季節感が乗る。雨上がりは土の盛り上がりが黒く締まり、樹皮のディテールも出やすい好条件です。望遠でエノキの枝ぶりを圧縮すると“路のトンネル”になり、広角で人や自転車を小さく入れると、江戸の距離標が現代の生活に溶けている面白さまで写せます。交通に注意して撮影を。