シラヌタの大杉

シラヌタの大杉は、谷筋に根を張る巨木で、ねじれた幹と迫り出す根張りが圧倒的。広角で根元から見上げると、幹が画面を貫くパースが作れます。周囲の沢や岩を前景に置けば奥行きが出て、NDで水を少し流すと清涼感が強まります。霧や小雨の日は背景が溶け、苔の緑と樹皮の陰影が深まるのでローキー寄りの現像がよく似合う。新緑の透過光、秋の落ち葉、冬の締まった空気と季節の変化も大きく、同じアングルで撮り比べると木の“表情”がはっきり見えてきます。足場が暗いので手ブレ対策は必須、ISOを上げても幹の階調を残す意識で撮りたい。