豊松のスイセン

豊松のスイセンは、山あいの畑や棚田の法面に植えられた群生が、冬から早春にかけて斜面一面を白と黄色で満たすスポットです。朝の斜光が入る時間帯に斜面の下から見上げると、花越しに青空と里山の家並みが重なり、柔らかな光のグラデーションを生かした構図が狙えます。霜の降りた朝には花や葉に付いた氷の粒も被写体になります。遠景に雪をいただいた山並みや集落の屋根を小さく入れると、中国山地らしいスケール感も伝わります。日中はハイキーで爽やかに、曇天や夕方はローキーで陰影を強調するなど、露出や仕上げを変えて冬から春への移ろいを表現したい場所です。