笠懸の森

笠懸の森は、美作市楢原中の出雲街道沿いに残る小さな鎮守の森で、樹齢三百年といわれるムクノキやエノキの巨木が歴史を物語ります。後醍醐天皇が隠岐へ配流される途中に立ち寄り、笠を的に弓を射た故事にちなむ場所とされ、巨木の根元には石灯籠や碑が点在します。柔らかな木漏れ日が落ちる森の中で、幹のうねりと石造物を組み合わせて撮れば、伝説と信仰が静かに息づく一枚に。新緑や紅葉の時期が特におすすめです。森の外側から望遠で切り取ると、周囲の田畑と比べた樹木のスケールがよく分かり、里山の中の小さな聖域としての存在感が際立ちます。歴史好きと自然好きのどちらにも刺さるスポットです。