ウバメガシ

静岡のウバメガシは、南伊豆・子浦周辺など海岸の急斜面に群生する常緑のカシで、県指定天然記念物の群落もある独特の景観です。潮風に耐えて低く密に茂る樹冠は、岩場に貼り付くようなシルエットを作り、海と空のブルーに濃い緑が映えます。展望地から中望遠で切り取れば、斜面全体が一枚の抽象画のようなテクスチャとなり、足元の岩と波しぶきを入れると厳しい環境に根を張る生命力が伝わります。逆光で葉の縁を光らせると、硬い葉の質感も表現しやすくなります。