両神山のヤシオツツジ

両神山のヤシオツツジは、険しい岩稜の斜面や尾根筋を淡い紅色に染め上げる春の主役で、新緑と残雪の山並みを背景に撮影できる贅沢な被写体です。登山道のカーブに沿って咲く株を前景に置き、遠くのピークを望む広角構図にすると、登頂までの道のりがそのまま物語になります。ガスが流れる日は背景がやわらかく溶け、花の色だけが浮かび上がる幻想的なシーンに。足場の悪い場所も多いので、三脚は控え、軽い機材で手持ち撮影に徹しつつ、咲きこぼれる花越しに深い谷を覗き込むようなダイナミックなカットに挑戦したいスポットです。ピークを少し外した時間帯なら登山者も写り込みやすく、スケール感のある山岳写真に仕上がります。