馬越峠

静かな旧道風情が残る馬越峠は、杉やカラマツの直立と苔むした岩が作る縦のリズムが美しい。雨や霧の日は階調が柔らかく道の質感が際立つ。晴天時は木漏れ日を逆光で拾い陰影を強調。季節は新緑と黄葉が狙い目。ローポジションの広角で奥行きを作り、石や倒木を前景に置く。寄り引きを織り交ぜ旅情ある連作に。霧が入れば背景が整理され、杉の直線と道の曲線の対比が際立つ。小雨時は苔が濃くなり、石の濡れ艶がディテールを引き上げる。人物やザックを小さく入れるとスケール感が出る。連作では道標や橋、祠などのディテールも拾い、旅情の流れを作る。