松島のカキ養殖

松島湾に浮かぶカキ養殖棚とブイの列は、海面に描かれる幾何学模様そのもの。収穫期の秋冬は作業船が行き交い、ロープの水滴、殻の艶、手袋の質感まで“働く海”が撮れる。朝焼けは棚のシルエットが締まり、凪なら島影と反射で二重のレイヤーに。望遠で棚を圧縮してリズムを作り、広角で多島海と空を入れるとスケール感が出る。冬の冷たい朝は海霧が出ることもあり、棚だけが浮いて見えて神秘的。桟橋や漁具を前景に置けば生活感が濃く、夕方の逆光では水面の銀と橙が混ざる。NDで1〜2秒にすれば波が整い、鳥の飛翔を点景にすると物語が立つ。潮風対策にレンズ拭き必携。