暮坂峠

山あいを越える暮坂峠は、つづら折りの路面と稜線の重なりがそのまま構図の武器になる峠景色。新緑は柔らかい階調、夏は深い緑と雲の影、秋は紅葉で色面が増え、朝に霧や雲海が出れば奥行きが一段深まります。広角でカーブを導線にして“道の物語”を作り、望遠で山肌を圧縮して地形の“層”を強調するのが定番。夕方の斜光は路肩の草や岩の陰影が立ち、冬の薄雪は静けさを演出。濡れた路面は反射で色が乗るので雨上がりも狙い目で、縦位置で坂の傾きを見せると躍動感が出ます。ガードレールや標識は画面端で整理すると風景が締まります。