旧桜井家住宅

旧桜井家住宅は、北国の暮らしを支えた民家建築の骨格が残り、木部の年輪や金具の錆が“時間”として写るスポットです。広角で土間から奥へ抜ける構図を作り、標準〜中望遠で障子の影、床板の艶、道具の擦れを寄りで拾うと物語性が増します。曇天は明暗差が穏やかで撮りやすく、雨の日は外の緑が窓に映り込んでしっとり。冬は雪景色が外光を回して室内の階調がきれいに出るため、窓枠を額縁にして白い世界を入れると北海道らしい静けさが強調されます。手持ちはブレ対策を忘れずに。春は芽吹き、秋は落ち葉が前景になり、季節の層を重ねられます。