旧因州池田屋敷表門

旧因州池田屋敷表門は、江戸期武家屋敷の門構えを都内で見られる貴重な被写体。太い柱と梁の直線、重い扉、白壁とのコントラストが美しく、正面シンメトリーで端正に決まります。朝夕の斜光で木目と金具の陰影が立ち、雨の日は路面の反射で渋さが増す。望遠で釘隠しや扉の継ぎ目、木のささくれを切り取り、少し引いて周囲の街並みを薄く混ぜると“時代の層”が伝わる。門前の小径を画面の端から走らせれば奥行きが伸び、人物を小さく入れると門の量感が一気に分かる。夕暮れは影が長く伸び、街灯が点れば玉ボケも狙えます。春は新緑、秋は落ち葉が前景素材になり、モノクロにすると構造美が際立ちます。