中禅寺薬師堂

上田市塩田平・独鈷山の麓に建つ中禅寺薬師堂は、約800年前に遡るとされる中部日本最古の木造建築で、方三間・宝形造の茅葺屋根が森の中にそっと浮かぶように佇みます。四方どこから見ても均整の取れた屋根のラインが美しく、少し離れて林を含めて広角で狙うと、静かな気配まで画面に入り込みます。堂内には薬師如来と十二神将が安置され、薄暗い空間に差し込む一筋の光が仏像の輪郭を柔らかく照らす瞬間は、ISOを上げてでも捉えたいシーン。春の若葉、夏の深緑、秋の紅葉、冬の雪景色と、どの季節も“古刹の時間”が濃く写る撮影スポットです。