山寺常山邸

山寺常山邸は、千曲川を見晴らす高台に建つ文人ゆかりの旧宅で、書院と庭、遠くの山を一枚に収められるのが魅力です。室内からは縁側と庭木、奥に抜ける山を額縁構図で押さえ、外からは白壁と瓦屋根、石垣を広角で。書斎では机と原稿、窓越しの光だけを少しアンダーで拾うと“静かな筆”の空気が写ります。春秋は障子越しの光が柔らかく、雨の日は庭の苔と石がしっとり発色するので、標準〜中望遠一本でじっくり質感撮りするのがおすすめです。仕上げは彩度控えめのRAW現像がおすすめで、わずかに暖色寄りのホワイトバランスに振ると、静かな余韻が写真全体に残ります。