志和稲荷神社

志和稲荷神社は、社叢の濃い緑と朱の鳥居、長く続く参道が“東北の稲荷”らしい重さを持つ神社。鳥居の連なりを広角で低い位置から捉えれば、奥へ吸い込まれるような遠近感が出ます。標準〜中望遠で狐像や奉納旗、鈴緒へ寄れば、雪や風雨にさらされた質感が力強い被写体に。冬は鳥居や灯籠に雪帽子が乗り、足跡だけで物語が成立する季節。曇りや霧の日は森の奥行きがよく出て、モノクロ仕上げも相性抜群です。小さな参拝者の後ろ姿を添えるとスケール感と温度が一度に伝わります。春の霞んだ朝や雪の残る早春もおすすめで、ほんのり色づいた空と白い地面に朱の鳥居だけが浮かぶカットは、東北ならではの静かな力強さを感じさせてくれます。