聖徳太子堂(宝戒寺）

宝戒寺境内の聖徳太子堂は、本堂より一段親密なスケール感で、木組みと小さな屋根のラインが可愛らしい被写体です。春は周囲の若葉が柔らかく背景をぼかし、初夏は紫陽花が彩りを添え、秋は落ち葉と斜光が堂の輪郭を浮かび上がらせます。50〜85mmで堂をやや俯瞰気味に捉え、扉金具や扁額、鈴緒の質感を寄りで拾うと物語性が増します。開放で前ボケを作りながら堂を主役に置くと、レンズの描写力も楽しめます。周囲の観光客を避けたいときは、朝一番か閉門前の静かな時間がおすすめです。曇天や雨上がりには彩度をやや落とし、木の温度感を優先すると落ち着いたトーンに仕上がります。