笠取峠の松並木

旧街道の峠道に続く笠取峠の松並木は、道の消失点と松の反復が強烈なリード線になる撮影スポット。広角で並木のトンネル感と起伏を強調し、望遠で枝葉を圧縮すると密度のある画になります。朝は斜光が幹の陰影を深め、霧の日は奥が溶けて幻想的。足元の落ち葉や轍を前景に置けば旅情が増し、人物を小さく入れるとスケールも伝わります。雨上がりは樹皮が黒く締まり、PLで葉の反射を抑えると緑が深く出る。夜明け前の青もきれい。新緑、紅葉、雪化粧と季節で色と質感が変わるので、同じアングルで“時間の差”を撮り比べるのも楽しい場所です。