権現様の大銀杏

権現様の大銀杏は、粟島浦村内浦の小高い境内に立つ一本イチョウで、島唯一の巨木ともいわれる存在感を放ちます。秋には樹冠全体が黄金色に染まり、足元には落葉の絨毯が広がって、石段や社殿とともに柔らかな光を受け止めます。少し離れて望遠で切り取ると、港町の家並みや海を背景に、大銀杏が島のランドマークとして浮かび上がります。逆光で葉を透かせば、枝先のきらめきとシルエットが印象的な一枚に仕上がります。春から夏にかけては濃い緑の樹冠が港の家並みを包み込み、冬の無彩色の景色の中では枝のシルエットが一層際立ちます。島ならではの静けさの中で、時間の流れを感じるカットを狙えます。